Ubuntu16.04LTS に PHP5.6 をインストール
さて、PHPのインストールであるが、いきなりPHPのバージョン選択に悩むことになる。
というのも、PHP7系はまだ利用されている実績が少なく感じる一方で、安定版と思う5.6系もアクティブサポートは既に終了し、セキュリティサポートも2018年末までとなっているからだ。('PHP: Supported Versions'を参照)
少々悩んだ挙句、ここは手堅く安定志向に拠り5.6系を選択。
1. PPAをインストール後に、PHP5.6をインストール
Ubuntuの公式レポジトリではバージョンを選択することができず、7.0が自動的に選択され導入されてしまう。
% sudo apt show php Package: php Version: 1:7.0+35ubuntu6 Priority: optional Section: php Source: php-defaults (35ubuntu6) Origin: Ubuntu Maintainer: Ubuntu DevelopersOriginal-Maintainer: Debian PHP Maintainers Bugs: https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+filebug Installed-Size: 11.3 kB Depends: php7.0 Supported: 5y Download-Size: 2,832 B APT-Sources: http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu xenial/main amd64 Packages Description: server-side, HTML-embedded scripting language (default) PHP (PHP: Hypertext Preprocessor の再帰的頭字語) は広く使われているオープン ソースな汎用スクリプト言語で、特にウェブ開発に適しており、HTML に組み込むこ とができます。 . This package is a dependency package, which depends on Debian's default PHP version (currently 7.0).
そこで、まず最初にOndřej Surý氏のPPAをインストールする。これで、バージョンを5.6, 7.0, 7.1から選択してインストールできるようになる。
% sudo add-apt-repository ppa:ondrej/php % sudo apt-get update % sudo apt-get upgrade
*PPAとは'パーソナル・パッケージ・アーカイブ'の略で、Ubuntuユーザーのチームや個人がそれぞれ管理している非公式のレポジトリとなる。Ubuntuでは公式レポジトリですぐ対応できないケースでも、ユーザがパッケージを用意して公式と同じ振る舞いで配布できる仕組みが用意されている。そして、ユーザが多いUbuntuコミュニティはこうした有志のPPAに強力に支えられている。
なお、'add-apt-repository'で'command not found'が返る場合は、事前にsoftware-properties-commonとpython-software-propertiesを入れてやり直す。
% sudo apt-get install software-properties-common python-software-properties % sudo apt-get update % sudo apt-get upgrade
また、追加したPPAを削除する場合は、以下のとおり。
sudo add-apt-repository --remove ppa:ondrej/php
この後、晴れて5.6をインストールする。
% sudo apt-get install php5.6
2. apache2でPHPモジュール読み込みを確認。
phpinfo()の実行ファイルをapache2のルートディレクトリに作成する。
% vim phpinfo.php
<?php phpinfo(); ?>
上のように記述してファイルを保存。続いて、ブラウザで'http://localhost/phpinfo.php'を開き、以下のようにPHPの環境設定情報が出力されていればPHPが正常に動作しているということで終了。